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2011年3月、東日本大震災が私たちの住む地域を襲いました。

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特に津波の被害は甚大であり、被災から2週間後に無事だった叔母を訪ねる道すがら、道端に手向けられた花と風車の光景を私は今でも忘れることができません。

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そんな折、被災地と内陸の基幹病院とを繋ぎ、遠隔診療の試みがなされた結果、ご担当された大学の先生から、遠隔診療の現場で看護師が簡単に操作できる『電子聴診器』の開発依頼が私の元に届きました。

 

開発当初、遠隔診療に対し懐疑的な意見が多く寄せられましたが、COVID-19の流行により米国では10年かかると言われていた遠隔診療の導入が2020年には国内75%の病院での導入に至る等、医療のデジタル化は世界的に急速に進んでいます。

 

医療のデジタル化が先進国ならず、世界のあらゆる国に普及することで救える命が増えていくことを確信してやみません。

弊社『電子聴診器』に搭載する「聴音センサ」は、故公益財団法人豊田理化学研究所常勤フェロー、大東弘二先生の研究成果である「有機圧電フィルム」を使用しております。

 

大東弘二先生が「有機圧電フィルム」による「超音波画像診断装置」に注いだ想いを私たちは受け継ぎ、救える命に微力ながらも貢献していく企業であり続けたいと考えています。